ライブラリと蔵書

デジタル蔵書の整理術

多くのデジタル蔵書は、ファイルが 2000 個入ったダウンロードフォルダです。何かを探したくなるまでは、それでも回ります。ここでは、蔵書が増えても使えるまま保たれ、アプリも端末も年代も跨いで生き延びる構成を紹介します。

短い答え:フォルダは 1 つ、階層はフラット、ファイル名は 著者 - タイトル、各ファイルののメタデータを正しく、そして自分のクラウドフォルダに同期。あとはすべて任意です。

フォルダ階層は浅く保つ

ジャンル、著者、シリーズと階層を作りたくなりますが、こらえてください。深い階層は維持が手間で、1 冊が 2 つの分類にまたがった瞬間に破綻し、そもそもどの読書アプリも見ていません。

代わりにうまくいくのはこれです。

Books/
        Ursula K. Le Guin - The Dispossessed.epub
        Italo Calvino - Invisible Cities.epub
      Audiobooks/
        Author - Title/
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          cover.jpg

電子書籍は 1 階層、オーディオブックは音声が複数ファイルで届くことが多いので 1 冊 1 フォルダ。蔵書が膨大なら、主題ではなく頭文字(A-FG-M)で分けます。主題は検索とタグの仕事です。

ファイル名よりメタデータ

読書アプリは、あなたが付けたファイル名ではなく、各ファイルののメタデータからライブラリを組み立てます。内部タイトルが「calibre_output_final_2」の本は、ディスク上でどれだけ整った名前を付けてもそのまま表示されます。

だから労力はこちらに使ってください。パソコンで無料の Calibre は、タイトル・著者・シリーズ・表紙を一括編集でき、オンラインの情報源から正しいメタデータを取得できます。ここに 1 時間かけるほうが、フォルダを 1 週間並べ替えるより価値があります。ほぼすべての価値は 3 つの項目が担います。

  • 著者を一貫して。Le Guin, Ursula K.Ursula K. Le Guin のどちらかに決め、混ぜない。
  • タイトルにシリーズ番号を押し込まない。
  • シリーズと番号はそれぞれの項目へ。読む順に並びます。

ついでに表紙も入れましょう。灰色のプレースホルダばかりの棚は目で追いにくく、多くの人は表紙で本を見分けています。

主題はフォルダでなくタグで

1 冊の本が SF であり、翻訳であり、仕事で読んだものでもあり得ます。フォルダはどれか 1 つを選ばせますが、タグは選ばせません。多くのアプリは、フォルダ構成とは無関係に、著者・シリーズ・形式・自分のラベルでまとめられます。整理はそこに置くべきです。費用がかからず、自由に変えられるからです。

Lectern はさらに進んで、ライブラリを自動でグループ化し、その上に検索とフィルタを重ねます。おかげでディスク上のフォルダは単純なままで済みます。整ったフラットなフォルダと良いライブラリ表示は、自分にしか分からない手製の階層に勝ります。

1 冊 1 形式、原則 EPUB

同じ本を 4 形式持てば容量は 3 倍になり、どれを最後に読んだのかという混乱は 2 倍になります。既定は EPUB とし、レイアウトが本当に重要なとき(画集、楽譜、図版の多い技術書)だけ PDF を残し、あとは変換します。理由は EPUB と PDF に。

それでも二重に持つ場合は、別形式を同じフォルダに同じ基本名で置いてください。並びが揃い、1 冊であることが一目で分かります。

持ち運べて、バックアップされている状態に

フォルダを、すでに使っているクラウドサービスに置きます。これでバックアップ、全端末からのアクセス、そしてどのアプリにも縛られない蔵書が同時に手に入ります。どのサービスかは思われているほど重要ではありません。比較は Drive・Dropbox・Nextcloud に。

身につける価値のある習慣が 2 つ。

  1. 別の場所にもう 1 部。年 2 回更新する外付けドライブで十分です。クラウド同期は削除も伝播させますが、バックアップはしません。
  2. ハイライトをときどき書き出す。本は買い直せても、そこに書いたメモは替えが利きません。

蔵書を育てる

構成ができたら、追加は楽であるべきです。整えておく価値のある経路が 2 つ。

  • OPDS カタログ。本のための RSS のようなものです。ブラウザを介さず、リーダーの中で見て、そのまま落とせます。OPDS とはをどうぞ。
  • 自宅サーバーの Calibre ライブラリ。すでに運用しているなら、Calibre-Web でスマートフォンから閲覧できる形になります。

良い蔵書かどうかの試金石は見た目ではありません。うろ覚えの 1 冊を 30 秒以内に見つけられるか、そしてまだ買っていない端末でも全部が開くか、です。

よくある質問

フォルダとタグ、どちらで整理すべきですか。

主題や気分はタグで。フォルダは浅く退屈なままに、電子書籍用に 1 つ、オーディオブック用に 1 つ。フォルダ階層は、1 冊が 2 か所に属した瞬間に破綻します。

電子書籍のファイル名はどう付けるのが最適ですか。

著者 - タイトル。必要なときだけシリーズ番号を足します(例: Le Guin, Ursula K. - Earthsea 01 - A Wizard of Earthsea.epub)。正確な方式より一貫性のほうが大事です。

Calibre は必要ですか。

読むだけなら不要ですが、メタデータや表紙をまとめて直し、形式を変換する無料ツールとしては最良です。午後を 1 回使えば、その後に使うどの読書アプリも見栄えがよくなります。

蔵書を失わないためには。

可用性のためにクラウドフォルダへ、本当のバックアップのためにドライブへもう 1 部。同期はバックアップではありません。あなたの操作ミスも全端末に複製します。

ずっと自分のものである蔵書

ただのファイルフォルダの上に、賢いグループ分けと検索とフィルタを。事業者のライブラリは挟みません。

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